monosashi

君のものさしと
僕のものさし

君の１目盛が
僕の１０目盛

ものさしの

長さも違う
幅も違う
単位も違う

なんら
共通点のない
僕らの

目盛が
偶然
重なるとき

長さが違ったって
幅が違ったって
単位が違ったって

その一瞬が
奇跡に思える


ひとときの


幸せを


感じたい


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君と僕と猫

僕と君との間に
猫がやきもちをやき

君と猫との間に
僕がやきもちをやく

君と僕と猫は
綺麗な三角形を描く

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ほんわか笑み

君が
たまにだけ見せる
ほんわか笑み

ひとりじめしたい気分
AM3:00

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一瞬

一瞬通りすぎた


妙に
惹かれる
不思議な景色


まるで
君の存在のよう



振り返るか
振り返らないか


ためらう僕


今
振り返っても
同じ景色は
二度と
見れない気がして

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朝方

朝方
きこえる
君の寝息

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rolling and rolling

rolling and rolling

like a ball

don't need any needle
to settle down on the ground


smooth surface gets you everywhere




rolling and rolling

like a ball

if bump into something
just feel what you feel

don't think
just feel


rolling and rolling

like a ball

have surface as smooth as possible
and feel as much as possible


move on
move on

and

rolling
rolling

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君の手

真夜中






背を向けて寝ていた僕に
君の手がそっと触れる





頬に触れ


目に触れ






涙の有無を
確認する君





涙を流したくても
流せないほど
心が痛い僕は




どうやって
君に


この気持ちを
伝えたらいい






感情は
できるだけ
表に出さない



という


僕たちがつくった
ルールは



感覚を麻痺させ



涙は
いつ流すものなのかさえ



わからなくさせる



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なんでもない朝

土曜日のなんでもない朝





君の家からの帰り道




僕は




君に借りた傘片手に




『なんでもない朝』






と言い聞かせて

もくもくと歩く



君の家に忘れ物はしない
君から借りものはしない



そう


いつも


言い聞かせるのに




絶えない忘れ物歴



結局借りた傘




無意識に
でる
癖が


まるで
すべてを語っているよう



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ペットボトルと牛乳パック

君がペットボトルなら
僕は牛乳パック

君はプラスチックでできていて
僕は紙でできている

まったく異なる
僕と君は

分かりあえることなく
リサイクルボックスという
唯一の空間を共有する

たとえ
その先

ばらばらだって



今



この瞬間を




この空間を




ありのままで
分かち合いたい


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信号待ち

アクセルを踏みながら
君を思い

ブレーキを踏みながら
君を忘れる

この世に


信号が


なければ


どんなに
僕は
幸せだろう



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遠いのに近い君

遠いのに近い君
近いのに遠い君

君が遠いのか
僕が近いのか

僕らがそれぞれ
勝手に動けば


その距離は
曖昧のまま


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最近のおきにいり

さぁどこいこか

さぁ次は
どこいこか

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ちょっとだけ

ちょっとだけ
覗くつもりが

やっぱり
全部

見たくなる


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腕枕の予約と期限

あと何回
君の腕枕で
朝をむかえるんだろう

いつでも
どこでも
持っていける
枕とちがって

君の腕枕は
期間限定

予約がとれないと
あせる僕は

どうかしてるんだろうか

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僕は壁にそっとひっつくタニシ

近づけば近づいただけ
大きな壁を構える君

傷つきたくない
傷つけたくない


そんなことをいう君は
まるで何かに脅えているよう



君に対抗して
僕も壁をつくろうと
石を積んでみるけど

やっぱり
なんだか
違う気がして



今は


水槽にひっつくタニシのように
君が構える大きな壁に


そっと

ひっついて

壁越しに聞こえる
君の鼓動に
耳をかたむける

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たまには

たまには
無言で
君の胸を拝借したい

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不安定が実は安定

てんびんがバランスをとろうとするとき
微妙に揺れていたのを
中学校の理科の実験で
覚えてる

地震に耐えられる建築物は
多少左右に揺れるように
つくられていると
聞いたことがある

不安定は

実は

不安定
なのではなく

究極の
安定なのかも

そんなことを
営業中に考えている僕は
そうとうな暇人だろう

笑

それでもやっぱり
こういう
天の邪鬼的なノリが
心地よい

僕は
不安定のなかにしか
安定を
見いだせない
人間だから

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君は僕の図書館の常連客

今は
何も決めなくていいよ

まるで
すべてを
知ってるかのように
君はいう





なぜかって





君は
いつもほかの人に
混じって

僕の図書館に
よく遊びにきては
本を読んでいる


棚の並びも
どこにどの本が並んでいるのかも
君はよく知っている


このごろは
工事のため休館してるけど


また
改装が終われば


君は僕の図書館にくるのかな

あまのじゃくなふたり

彼女はいらない
彼氏はいらない

そんなことを
ひきりなしにいう
僕たちは

傷つかまいと
つかず離れず

狂ったようにキスする日もあれば

さっき初めて会った人みたいに
距離を置いて歩く日もある




僕は思う




ちぐはぐな行動や
度重なる口論は



あまのじゃくな僕たちの
不器用さの象徴


不器用だからこそ描ける
繊細で奇妙な線が
そこにはあって

不思議な絵を
描いている


そんな絵が
僕は結構嫌いじゃない

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