大家さん

ここ東京。

物凄く色々な刺激物が多い。

常に刺激を求める自分にはぴったりだが、定期的に『我に返る時間』を作らないと欲望に飲みこまれそうで怖い。あれが得られたら次はこれ、その次は・・・ってどんどんどんどん欲が化け物のように膨らむ。

で、
気づけば
全てを自分が築いたような気分になっている。

怖や怖や。
今、
目の前に、
毎日の日常に、
当たり前にあるもの、
人への感謝の気持ちを忘れそうになる。

そんなとき
いいタイミングでいつも現れる
大家さん。

前にも大家さんのことについて書いたことがあったが、推定年齢８０歳以上、能歴４０年のエネルギッシュなおばあちゃまである。（健康志向なのにポテチが好きらしい（笑））私のアパートの隣が大家さんの家で、初めてお会いしたときから何故か意気投合し、たまに私の部屋に遊びに来たり、私が遊びに行ったり。定期的に焼きそばやパン、お菓子などなど、色んなものを持ってきてくれる。

大家さんの口から出る一見たわいもない言葉たちは、
いつもそのあと考えさせられるものが多く、深い。

彼女が言う口癖は

『あたりまえのことに感謝しなきゃね』

『あの人がどうとかこの人がどうとか、そういうことよりも、あなたがあなたらしくありのままを生きることが大切なのよ』

深いわぁ。

こんな偶然にも
こんな素敵なひとに
出会えた私は
間違いなく
幸せ者だろう。

感謝。
感謝。

祖母がなくなったとき
祖母の最後を見届けられなかった後悔があるけれど、
大家さんと出会って
まるで祖母がそこにいるような
不思議な気分になる。

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